title: “HTTPS Client” order: 6

前章でOpenSSLのセットアップが済んだので、さっそくHTTPSクライアントを使ってみましょう。2章で使った httplib::Client がそのまま使えます。コンストラクタに https:// 付きのURLを渡すだけです。

GETリクエスト

実在するHTTPSサイトにアクセスしてみましょう。

#define CPPHTTPLIB_OPENSSL_SUPPORT
#include "httplib.h"
#include <iostream>

int main() {
    httplib::Client cli("https://nghttp2.org");

    auto res = cli.Get("/");
    if (res) {
        std::cout << res->status << std::endl;           // 200
        std::cout << res->body.substr(0, 100) << std::endl;  // HTMLの先頭部分
    } else {
        std::cout << "Error: " << httplib::to_string(res.error()) << std::endl;
    }
}

2章では httplib::Client cli("http://localhost:8080") と書きましたよね。スキームを https:// に変えるだけです。Get()Post() など、2章で学んだAPIはすべてそのまま使えます。

curl https://nghttp2.org/

ポートの指定

HTTPSのデフォルトポートは443です。別のポートを使いたい場合は、URLにポートを含めます。

httplib::Client cli("https://localhost:8443");

CA証明書の検証

httplib::Client はHTTPS接続時、デフォルトでサーバー証明書を検証します。信頼できるCA(認証局)が発行した証明書を持つサーバーにしか接続しません。

CA証明書は、macOSならKeychain、LinuxならシステムのCA証明書ストア、WindowsならWindowsの証明書ストアから自動で読み込みます。ほとんどの場合、追加の設定は要りません。

CA証明書ファイルの指定

環境によってはシステムのCA証明書が見つからないこともあります。そのときは set_ca_cert_path() でパスを直接指定してください。

httplib::Client cli("https://nghttp2.org");
cli.set_ca_cert_path("/etc/ssl/certs/ca-certificates.crt");

auto res = cli.Get("/");
curl --cacert /etc/ssl/certs/ca-certificates.crt https://nghttp2.org/

証明書検証の無効化

開発中、自己署名証明書のサーバーに接続したいときは、検証を無効にできます。

httplib::Client cli("https://localhost:8443");
cli.enable_server_certificate_verification(false);

auto res = cli.Get("/");
curl -k https://localhost:8443/

本番では絶対に無効にしないでください。中間者攻撃のリスクがあります。

リダイレクトの追跡

HTTPSサイトへのアクセスでは、リダイレクトに遭遇することがよくあります。たとえば http:// から https:// へ、あるいは www なしから www ありへ転送されるケースです。

デフォルトではリダイレクトを追跡しません。リダイレクト先は Location ヘッダーで確認できます。

httplib::Client cli("https://nghttp2.org");

auto res = cli.Get("/httpbin/redirect/3");
if (res) {
    std::cout << res->status << std::endl;  // 302
    std::cout << res->get_header_value("Location") << std::endl;
}
curl https://nghttp2.org/httpbin/redirect/3

set_follow_location(true) を設定すると、リダイレクトを自動で追跡して、最終的なレスポンスを返してくれます。

httplib::Client cli("https://nghttp2.org");
cli.set_follow_location(true);

auto res = cli.Get("/httpbin/redirect/3");
if (res) {
    std::cout << res->status << std::endl;  // 200(最終的なレスポンス)
}
curl -L https://nghttp2.org/httpbin/redirect/3

次のステップ

HTTPSクライアントの使い方がわかりましたね。次は自分でHTTPSサーバーを立ててみましょう。自己署名証明書の作り方から始めます。

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